研究分野

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中田研究室では, 次の 3 つの分野の研究を行っています.

これらの分野は完全に独立しているわけでなく, 共通している部分が沢山あります. つまり, これらの分野を横断した研究をしていると言ってよいでしょう. 以下では, この 3 つのキーワードを軸に研究の紹介をしていきます.


オペレーションズ・リサーチ

オペレーションズ・リサーチとは, 世の中の大小の組織レベルで生じる様々な問題点に対し, それを数理モデルで表現し解析することにより, 合理的な解決策を導き出す手法です. Operations Research を略して OR とも呼ばれています. 最適化技術の発展に伴って, 社会の様々な問題にオペレーションズ・リサーチが利用されるようになり, 多方面にマーケットが広がってきました. その一部を紹介すると, 配送計画問題の概念図

  • 航空会社における乗務員の勤務スケジューリング
  • コンビニへの商品の配送計画
  • 公共施設の設置場所の選定
  • 貨物コンテナの効率的な積み分け
  • 電車の乗り換え案内 (路線検索)
  • J リーグの試合の割り当て
  • 携帯電話の基地局の整備
などが挙げられます.

研究室では,

  • 社会で生じている問題点を認識し, それを適切にモデル化し解析することにより解決策を見つける, というような事例研究
  • 新しい数理モデルを提案し, 様々な観点からそのモデルの妥当性を検証する, というようなモデル構築の研究
などを行っています.


最適化

内点法の概念図

最適化とは, 制約条件を満たすものの中で, 目的関数を最小 (最大) にする解を求める技術です. 機械の最適制御, 磁気シールドの設計, 建築物の構造設計, ポートフォリオ選択, 力学における変分原理 (最小作用の原理), 分子の基底エネルギー計算, 統計における最尤推定など, 様々な理学・工学分野で最適化計算が行われてきました. オペレーションズ・リサーチ機械学習で扱うモデルの多くも最適化問題になります. 最適化は分野横断型技術であり, 機械・電気・建築・金融・物理・化学・統計などの各分野を縦糸とすると, 横糸的な性格を持っています.

10 年前や 20 年前と比べ, 現在では相当大規模な最適化問題を解くことが可能となってきました. これには大きく分けて 2 つの理由があります. 1 つはムーアの法則で示されるような指数関数的な計算機性能の向上であり, もう 1 つは最適化アルゴリズムの目覚ましい発展です. しかしながら, もっと大規模に最適化を行いたい, あるいはもっと高速に解を求めたい, という社会からの欲求は尽きることはありません.

研究室では, よりよい最適化法について模索し, 革新的なアルゴリズムの発見やそれを実装した最適化ソフトウェアの開発を行っています. そのためには, 最適化問題の数理的構造を理解する必要があります. また, 計算機で効率的に情報を処理するためには, 「アルゴリズムとデータ構造」や 「ハイパフォーマンスコンピューティング」的な技術も要求されます.

幾つかの研究については, 研究の詳細をご覧下さい.


機械学習

Wikipedia によると, 機械学習とは

ある程度の数のサンプルデータ集合を対象に解析を行い, そのデータから有用な規則, ルール, 知識表現, 判断基準などを抽出する
手法と解説されています. もともと人工知能における学習や手書き文字のパターン認識などの研究が, さかんに行われてきました.

近年, コンピュータの導入やインターネットの普及に伴い, ドキュメントデータや顧客の購買履歴などの電子情報を大量に保有することは珍しくなくなりました. それらの情報から有益な知見を得ることが, ますます重要になっています. そのようなことを実現するのがデータマイニングと呼ばれている技術です. 例えば, 次のような実用例があります. サポートベクターマシンの概念図

  • オンラインショッピングでの推薦システム
  • クラスタリングのよる顧客プロファイリング
  • クレジットカード詐欺の発見
  • たんぱく質の構造解析
  • 疾病の診断支援
  • 銀行における融資可否の決定
  • スパムメールのフィルタリング

得られた知見を組織の活動に利用するという点では, オペレーションズ・リサーチと関連があります. また, 大量のデータの情報処理を行う必要があるため, 最適化の方法論が役立ちます.

研究室では, サポートベクターマシンなどのモデルの理論的解析や, 大規模データの効率的な処理方法についての研究を行っています.