水野研究室の主な3つの研究領域

水野研究室では主に以下の三つの領域を中心に研究をしています。ただし、学生の自主性を重んじているため、本人のやる気さえあれば、好きな研究を行うことが可能です。

水野教授の最近の研究については以下が参考になります。

オペレーションズリサーチ

オペレーションズリサーチ(Operations Research,以下OR)は、企業や政府など組織での活動の際の意思決定を支援するため研究分野です。社会や企業活動などにおいては、 その規模や複雑性から、人間の堪や経験では解決不可能な問題がしばしば生じます。ORはそうした現実的な問題の主に数量的側面に焦点を当て、その中に内在する法則性を知ることにより、そうした意思決定の支援を行います。実際にORは、経営戦略に関する意思決定、物流に関する問題、 得られたデータの評価など多くの領域に応用されており学際的な分野であると言えます。

実務と密接にかかわる分野であるため、企業との共同研究にも取り組んでいます。

以下のページも参考になります。

最適化理論

多数の選択肢から最も良いものを見つける問題は最適化問題と呼ばれ,私たちの生活のさまざまな場面に登場します.たとえば,カーナビゲーションにおいて所要時間が最短の経路を見つける問題や,労働条件を満たし従業員が満足する出勤表を作成する問題などが挙げられます.最適化手法とは,こういった最適化問題を効率よく解決するための数理的手法の総称です. 水野研究室では最適化手法の理論と応用に関する研究を行なっています.近年の主な研究テーマとしては,

  • 理論:線形計画法の計算量解析と新解法の構築
  • 応用:コンテナターミナルにおける作業効率の改善
  • 応用:工場における生産スケジュールの最適化

などがあります.

金融工学

主にポートフォリオ最適化について取り組んでいます。 これは、投資家が複数の銘柄について投資を行うときの銘柄ごとの投資比率(ポートフォリオ)を数理的な手法によって決定する試みで、 最適化理論の知見を応用することが出来る分野です。

なお、水野教授ご自身は金融工学を研究しているわけではありませんが、最適化理論の研究者としての側面から指導していただけます。

過去の学生の論文

平成26年度

  • Redundancy in Integer Programming Approach for the Clique Partitioning Problem

平成24年度

  • The Separation and Breaks in 2-period Double Round Robin Tournaments

平成21年度

  • 周辺構造モデルを用いた因果治療効果の推定法の拡張と臨床観察研究への応用

平成20年度

  • Minimax Methods Using Symmetric Cone Programming for Classification Problem

平成14年度

  • Algoritms for Quadratic and Semi-Definite Programming Problems in Financial Engineering

平成29年度

  • 大規模なフレキシブル・ジョブショップ・スケジューリング問題に対する貪欲解法について
  • 大規模なスケジューリング問題に対するシミュレーションを用いた解法
  • コンテナターミナル全体における搬出傾向を用いた輸入コンテナ蔵置場所決定に関する研究
  • 対称性を持つ整数計画問題の効率的解法に関する研究

平成28年度

  • Approximation algorithms for covering 0-1 integer programming problems(カバリング0-1整数計画問題に対する近似アルゴリズム)
  • ポートフォリオ決定問題に対する尤度ロバスト最適化

平成27年度

  • 単体法を利用したTardosの基本アルゴリズムの計算量に対する実証的研究

平成26年度

  • 搬出傾向を考慮したコンテナターミナルの効率的な管理方法
  • コンテナターミナルにおけるマーシャリング最適化
  • 2 次元確率表を用いたEC サイトの購買予測

平成25年度

  • コンテナターミナルにおける荷繰り作業の効率化について
  • 収益率分布予測に時系列モデルを用いたポートフォリオ最適化
  • コンテナターミナルにおける効率的な管理方法に関する研究

平成24年度

  • 運用期間の不確実性を考慮した多期間ポートフォリオ最適化
  • 加入者数の変化を組み込んだモデルによる定期生命保険料算出
  • ネットワーク問題における単体法の反復回数に対する考察
  • ゾノトープの性質を利用した上限制約付き線形計画問題の解法
  • コンテナターミナルにおける効率的マーシャリング
  • 非凸型取引コストの下でのCVaR最小化ポートフォリオ選択問題に対する効率的解法
  • Black-Littermanモデルを用いたポートフォリオ最適化について

平成23年度

  • 多期間ポートフォリオ問題に対する動的な意思決定を用いたロバスト最適化
  • A Portfolio Selection Model with Market Capitalization

平成22年度

  • シナリオツリー型多期間確率計画問題に対する構造を利用した内点法アルゴリズムの提案
  • 容量制約付き枝巡回路問題に対するハイブリッドアントアルゴリズム
  • A hybrid meta-heuristic approach to the traveling tournament problem
  • Cardinality Constrained Portfolio Rebalancing Problem with Fixed Transaction Cost

平成21年度

  • 高次元データに対する1-ノルム最小化を用いたクラスタリングアルゴリズムの開発
  • グラフ分割アルゴリズムを用いた試問予定表作成システムの開発
  • 新しいリスク指標を用いたインデックストラッキング手法の開発
  • 一般化Huber損失関数を用いたサポートベクターマシンのモデル選択
  • Performance Assessment of Philippine Administrative Divisions by Means of Deta Envelopment Analysis

平成20年度

  • 非線形半正定値計画問題に対するフィルターによる直線探索付きバリア関数法の大域的収束性
  • 半正定値計画問題に対する自己双対形主双対内点法
  • 近似相関行列問題に対する主内点パス追跡法
  • Exploring Microcredit Using Simulation --- Applying Iceland as a Hypothetical Example
  • 資源制約付きスケジューリング問題に対する粒子群最適化
  • 格子型機械配置生産システムにおける無人搬送車の自律分散運用法
  • たんぱく質データ分類問題に対する能動学習法の研究

平成19年度

  • 多期間ポートフォリオ選択問題に対するロバスト最適化
  • 資源制約付き最短路問題に対する内点法
  • サブシステムを中心に考えたネットワークDEA

平成18年度

  • 多次元ビンパッキング問題に対するグラフ理論を用いた解法
  • 集団意志決定に対するファジィAHP
  • メタヒューリスティクスによる時間枠制約付配送計画問題の効率的解法

平成17年度

  • DEAにおける投入と産出を同時に評価する効率値
  • 半正定値計画問題に対する高精度な解法の開発
  • 対称錐計画法を用いた判別問題の解法
  • 最小二乗法を用いた債権の利回りの推定

平成16年度

  • 非遅延型1機会スケジューリング問題の分枝限定法を利用した解法
  • ロバスト最適化における不確実集合の決め方の研究
  • Efficient Solving of Multi-Period Portfolio Selection Problems

平成15年度

  • 長期予報を考慮した気温モデルによる天候リスクマネジメント
  • 複数車種で台数制限のある時間枠付配送計画問題の効率的解法
  • A Weight Restrictive DEA Model and a Comparative Site Evaluation

平成14年度

  • 線形計画問題に対する構造を利用した内点法アルゴリズム
  • 事業リスクを管理するための天候デリバティブの評価
  • 線形計画問題に対する対数変換主双対内点法

平成12年度

  • 半正定値計画法を用いた企業倒産判別

平成29年度

  • ロウ選択による輸出コンテナ蔵置先決定システムの開発
  • ドローンによる障害物を回避した最短経路の近似計算
  • 配送計画問題に対するEAXを用いた遺伝的アルゴリズム

平成28年度

  • 為替ヘッジを考慮した海外分散投資最適化モデルの研究
  • 搬入予測に基づいた輸出コンテナの蔵置先決定方法の研究

平成27年度

  • 退化した線形計画問題に対する単体法の研究
  • コンテナのマーシャリング決定問題に対する実用的解法の研究
  • 滞留日数を考慮したコンテナの荷繰り数削減に関する研究

平成26年度

  • コンテナターミナルにおける輸出時の効率的蔵置方法に関する研究
  • 大規模な推薦商品最適化問題に対する効率的ヒューリスティック解法の開発
  • 整数計画問題に対する切除平面法の効率的実装の研究

平成25年度

  • Fama-French 3ファクターを用いた株式収益予測モデル
  • ショップの嗜好データを利用したECモールでの推薦システム

平成24年度

  • ツイッターのユーザー検索におけるソート方法の研究
  • ポートフォリオ最適化のための新しい収益率予測モデルの開発
  • 教師有り学習を有効利用した囲碁対局プログラムの研究

平成23年度

  • CVaRを用いた与信ポートフォリオ選択問題に対する多期間最適化
  • 消費者の購買行動を考慮したプロ野球チケットの最適価格設定
  • リスク評価にCVaRを用いた保険料決定の最適化モデル

平成22年度

  • 収集を含む配送計画問題に対する遺伝的アルゴリズム
  • 保険料決定モデルに対するロバスト最適化の適用
  • 遺伝的アルゴリズムと乱数誤差を利用したFXシステムトレードにおける売買ルール獲得に関する研究

平成21年度

  • フロー需要を考慮した小売店舗に対する競争立地問題
  • ラグを考慮したベイジアンアプローチによるポートフォリオ選択
  • 不達成確率と最小利益を考慮したポートフォリオ最適化問題

平成20年度

  • 非線形目的関数を持つ最適化問題に対する動的な区分線形近似アルゴリズム
  • 取引手数料と最小売買単位を考慮したポートフォリオ最適化
  • 容量制約付きハブ配置問題に対する遺伝的アルゴリズム
  • スポーツスケジューリング問題に対する実行可能性を考慮したモデル化とその解法
  • 収益率分布を推定したポートフォリオ最適化
  • 戦略的資産配分問題に対する取引手数料を考慮した多期間確率計画モデル

平成19年度

  • ネットワークのノードに対する新しいランキングの提案
  • 東証一部における超短期モメンタム・リバーサル戦略の有効性の検証
  • ローン返済を考慮した世帯の多期間最適資産形成モデル
  • 二次錐計画問題を用いたポートフォリオ最適化における平均下方部分積率モデルの拡張

平成18年度

  • 確率的優越に基づいたポートフォリオ選択問題
  • インターネットにおける転送経路の最適制御
  • 区分線形関数を含む2次計画問題に対する内点法

平成17年度

  • 販売期限のある商品に対する消費者の購買行動を考慮した最適価格設定
  • 集団合意形成のためのAHPの拡張
  • ボロノイ図を用いた最適配置
  • DEAによる非数値データを持った事業体の効率評価

平成16年度

  • DEAにおけるクロス効率値を用いた事業体の改善策
  • タブーサーチを用いたテニスの練習スケジューリング

平成15年度

  • ファンド所有比率の最適化
  • DEAによる事業体の特性を考慮した効率化への改善策
  • スポーツスケジューリング問題に対するアニーリング法
  • 多変量GARCHモデルを用いたポートフォリオ構築
  • 線形計画問題に対するパス追跡法をめぐる最近の研究について

平成14年度

  • 年金基金の多期間確率計画モデルを用いたシュミレーション
  • 集団意思決定問題のための区間AHP法に関する研究
  • ポートフォリオ選択問題におけるロバスト最適化

平成13年度

  • ゲーム理論を用いた電力部分小売自由化の分析
  • AHPの拡張モデルにおける重要度算出法
  • グラフの頂点に対するL(2,1)-ラベリング

平成12年度

  • 一般的なLP問題に対する自己双対システムを使った内点法
  • インプライドリスク中立確率を用いたコールオプション価格の予測
  • カクタス構造を持つグラフに対する1-メディアン問題の効率的解法