はじめに - 2000年2月25日


最初にこの「日記」を書こうと思いついたとき、単に「○月×日。晴れ。今日はデイトンで△△をして、それから☆☆をしました。楽しかったです。」形式のものは絶対避けたいな、と思っていました。せっかくだから日本とアメリカの文化とか社会とかを見ていろいろ比較して考えたことをもとに、何か洞察にあふれるエッセイを書ければいいな、などと一人で思っていたのです。でも -- 考えてみれば当たり前なのですが -- いざ書き始めてみれば、そんなことはそんな容易くできることではないということはすぐにわかりました。そんな文才があればこんな商売ではなくとっくに文筆家になっていたでしょう。だから、とりあえず「そういう文章を書くように努力する」くらいに目標を修正して、最初は「単に事実を並べる」文章から始めさせてもらうことにしました。

そう、もう一つ悟ったことがありました。これからはデジタルカメラをいつも持ち歩かなければいけないな、ということです。この日記の目的の一つに「私のアメリカでの経験を日本の友人と共有する」などということを挙げたからには、文章だけの日記では(少なくとも私の文才では)退屈すぎます。下の文章を読んだって内容と関係のある写真が一枚もありません。これからはマメに撮るようにしましょう。

さて、というわけで私は今デイトンにいます。といってもまだ在外研究員の滞在期間が始まった訳では無く、その前にごく短期間で来ています。今回は幾つか目的があったのですが、一つにはできればこの滞在期間中にアパートを決めてしまえればと思ったのでした。そうすれば3月に来て1週間ホテルに滞在しながらアパートを探し回らなくてもいいので。昨年の8月に最初に来たときは今回受け入れをして下さったライト州立大学(Wright State University) のジョン・フラック(John M. Flach)教授が車であちこち案内して下さったのですが、今回はレンタカーを借りて自分でデイトン周辺を運転してみました。(フラック先生については、また日を改めてゆっくり書きます。)

やはりアメリカと日本の大きな違いを感じることの一つは, 高速道路(フリーウェイ)のシステムでしょう。モータリゼイションの考え方の違いと言っても良いかもしれません。前回夏に来たときに、フラック先生はビーバークリーク(Beavercreek)市にあるアパートを勧めてくれました。その時見た感じでは、確かに良いアパートだったのですが、ちょっと大学から遠いな、と思いました。だいたい大学から南へ10Km の所にあります。フラック先生は「車で10分か15分のところだよ」と言っていましたが、その時間は高速道路を走って、の話なのです! しかし、今回自分で運転して再び見に行ってみたのですが、あまり「遠い」と感じなくなってしまいました。

みなさんご存じかも知れませんが、アメリカでは高速道路(Interstate Highway) は基本的に無料です。もうアメリカ市民の生活の基本的な生活基盤の一つと考えていいのでしょう。産業だけでなくごく日常の生活でも。みんな買い物に行くのに普通に高速道路に乗ります。スクールバスも高速道路を走っています。僕もデイトンの市街地に用があったらきっと車に乗って高速道路で行くでしょう。おそらく日本人(東京近郊人?)が電車に乗るのとちょうど同じ感覚で高速道路を使っているのだと思います。これはやはり料金がタダであること、そしてほとんど渋滞の心配が無いから可能なのでしょう。私が学生時代に外国の教授を成田空港から東京に連れていくときに、$20も出して全然動かない道路に先生はしびれを切らして「これは高速道路ではなくて駐車場だ」と言っていました。

もちろん同じアメリカでもニューヨークやロサンジェルスなどの巨大都市ではまた話が違うでしょう。でもまあいずれにしろ、ここデイトンでは大学から10km 離れたアパートに住むことは全く問題が無いように思えます。ただ、もし何かの理由で車が使えなくなったら...毎日10km は歩きたく無いなあ... ちょっと不安ではありますが、まあ心配のしすぎはやめましょう。ここはアメリカなのですから Take it easy で。

というわけで最初だと言うのにちょっと書きすぎたような気がします。この辺にしておきましょう。最後に写真を一枚。ライト州立大学のキャンパスです。(このキャンパスも本当に広大できれいなのです。これについてもまたいつか書きます。)


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Hiroyuki Umemuro
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