東京原子核クラブ

午後に六本木の俳優座に行く。マキノノゾミ原作の「東京原子核クラブ」を見る。俳優座。戦前の朝永振一郎をモデルにした劇。朝永をモデルとする「友田」が平和荘という下宿に暮らし、そこの住人と繰り広げる喜劇。理化学研究所と仁科研究室(西田研として出てくる)に擬した理研と西田先生が出てくる。原爆開発も。原爆が投下されたときに物理学者が原子核エネルギーが解放されたことを知って喜んだ、そのあとにその犠牲者を思って直前の自分に愕然としたという下りがとくに印象的。しかし、そうした物理学者のすがたを糾弾することなく、それを一端認めてただそう思わない一般人の感覚も知るべきだということに納得。よくできた劇だと思う。